サイゴン大教会(聖母マリア大聖堂)はホーチミン市観光で外すことのできない有名スポットだ。ベトナムがフランスの植民地だった1863年~1880年にかけて建造された教会で、高さ60メートルに及ぶ双塔がそびえ、荘厳で優雅な雰囲気。建材にはフランスのマルセイユから輸入した赤レンガが使われている。市内中心部、交通量の多い通りの中央に建っており、周りはいつも車やバイク、物売りなどで賑わう。教会内は飾り気のないシンプルな造りで、手の込んだステンドグラスが美しい。現在でも使われており、週末ともなればミサに訪れる人々が外まであふれ出るほど。またウェディング写真を撮る絶好の撮影ポイントとして地元のベトナム人に人気がある。
トンタットトゥン(Ton That Tung)通りとグエンチャイ(Nguyen Trai)通りの角にあるフイェンシー(Huyen Sy)教会。100年以上の歴史を持ち、ホーチミン市にあるカトリック教会のなかで2番目に大きい。その名は、ベトナム最後の王、バオ・ダイ(Bao Dai)の妻であるナム・フオン(Nam Phuong)氏の祖父、フイェン・シー(Huyen Sy)氏から取ったものだ。彼が亡くなったのは1900年、この教会が完成する前だった。教会の身廊から離れたところにはフイェン・シー氏とその妻の墓がある。ゴシックスタイルの建築で、ホーチミン市の暑い日ざしを遮るために、窓は小さく造られている。カトリック教徒のベトナム人たちが一日に何度も訪れ、お香を焚いたり、奉納を行ったり、祈ったりしている姿を眺める事ができる。